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2014-10-01

創業直後のソニーのテープレコーダーの話がよい!

日本の戦後の起業家の経営史は大変勉強になります。

現代では、景気が悪い時期には起業を思いとどまったりします。しかし戦後という荒廃した状況の中で企業を立ち上げたわけですから、今よりものすごく大変な状況の中で企業をつくったわけですね。

ソニーの盛田昭夫さんの、「Made in Japan」は私の好きな本の1つです。

戦後、井深氏から連絡を受けて再会し、1946年5月に一緒に東京通信工業をつくりました。終戦から1年も経っていない時期です。設立間もない頃は、井深氏の貯金の中から給料を払っていました。盛田氏は、大学で教えながら大学から給料をもらい、会社からは給料をとらずにやっていました。

ご存知の通り、井深氏は技術に長けていました。最初につくった製品はテープレコーダー。進駐軍管理下のNHKのミキシング装置をつくるという仕事をもらい、納品のためNHKに行った時、アメリカ製のテープレコーダーをみつけます。これをきっかけに、テープレコーダーをつくることを決めました。

そして商売としてはレコーダーではなく、消耗品となるテープが重要だと考えました。今でもプリンターメーカーがプリンターではなくインクで儲けているのと同じビジネス構造に気付いていたわけですね。

テープ造りにかなり苦労したようですが、何とか完成かせました。そして先々、磁気テープの製造においては世界レベルになるわけです。

おもしろいのは、最初、人々はテープレコーダーの用途がわからず、全く売れなかったのです。価格は17万円と超高価格。いいものをつくっても売れないのは、今も昔も同じ。

いろいろと用途を思案して、まず、裁判所の速記者が不足しているという情報をつかみ、裁判所に活用を提案したところ、すぐに20台売れました。次に、教育での英語教育において教材も教師も不足していたので、テープに英語を録音して練習を繰り返すという提案を行い採用されました。そしてこれが全国の学校に広まります。ソリューション営業ですね。

世の中になかったものを作った場合、やはり最初は売れないということ、でも、顧客が用途を認識できて、「これはいい!」となれば売れるということは、今も昔も変わらないですね。

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