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2013-01-08

経営管理は思ったより重要だった件

企業にとって一番大切なことは、お客様に製品やサービスを買っていただくことです。お客様に買っていただけるよう、需要をつかみ製品やサービスを開発してブラシアップしてゆくこと、知名度を上げ潜在的顧客に認知してもらうこと、そして顧客に接し購入していただくこと。これが本業であり生命線であることは誰も否定しないところだと思います。

私は独立するまでもファイナンスや経営管理の仕事をしていたことがあり、また、現在も複数のベンチャー企業でこの分野の仕事に従事していますが、この業務は本業に対する副次的な仕事だと思います。しかし、独立後、実際にベンチャー企業に関わってみると、同業務が、思っていたより重要であることがよくわかりました。

ベンチャー企業では、製品やサービスの開発、マーケティング、営業・事業提携といった仕事は、とてもエキサイティングであり、経営者・社員にとってもやりがいの感じられる業務であると思います。一方、経営者にとってファイナンスや経営管理は、どちらかというと面倒で興味の持てない分野だと思います。もちろんファイナンスが重要であることはどの経営者も認識が一致していますが、好きになれる分野かどうかは微妙です。

ベンチャー企業は潤沢にお金を持っているわけではありません。そうなると、今ある資金量を起点にして作戦を立てなければなりません。これから半年先に資金はどれくらいになるのか?どのような人材が何人くらい必要か?売上の見通しはどうか?この入金がなかった場合はどうなるのか?今後の成長戦略実行のためには、いくらのお金を調達するべきなのか?

日々いろいろなことが起こるので、ベンチャー企業ではこの先の資金がどうなるのかを、誰かが、いつも何通りかシミュレーションしていなければなりません。経営者は毎月末には預金残をチェックし、おおよその収支はつかんでいるものの、あまりに多忙なので細かく今後のシミュレーションをする暇がないと思います。しかし、ここをしっかり見てお金を使っていないと、資金が急にショートしかねません。よって誰かが経営者に資金状況と今後の見通しを適宜伝えなければなりません。前々からわかっていれば対策が打てるのですが、時間がないと手を打つことができません。「ベンチャーとはそういうものだ」というのはあまりに乱暴な考えだと思います。

また、資金調達できたら、新たに人を雇い、外注先に仕事を委託します。社員は資産ですから労務面はきちんとしておく必要がありますし、不備があると後々訴訟の原因にもなります。訴訟はどんな理由でも起こすことは可能です。このようなことにいくら対応しても1円も儲かりませんので、時間をとられたくありません。また、外注先との契約も内容を書面で残しておかないと、業務委託範囲で認識が食い違ったり、支払がダダ漏れになったりします。資金調達できると少しホッとし、コスト感覚が甘くなるものです。たとえ営業キャッシュフローが少しプラスになっても、今まで通り倹約に努めなければなりません。資金調達した後のお金の使い方が成否を分けます。

このように、財務は経営判断の視点となり、労務は人的資源の最適化、法務は将来のリスクを未然に防止、という重要なマターであると思います。ガチガチにやる必要はありません。しかし最低限はやらなければならないと思います。経営管理はサッカーで例えるとディフェンスになります。点を入れなければ勝ちはありませんが、余計な失点が痛いのはサッカーもベンチャー企業も同じだと思います。

しかし、これを担える人材は経営をわかる人材が望ましいわけですが、周りを見渡してもあまりいないと思います。また、利益が潤沢に出るまでは、経営管理にコストをあまりかけたくありません。重要なのはわかるが、売上に直接寄与しないので最少コストで行いたい。このようなニーズを満たすことが私の役目だと思います。

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