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2012-11-30

ベンチャー企業への転職を考える時、知っておくべきこと

大企業からベンチャー企業への転職を相談されることがあります。

あまり深く考えていると転職できないので、エイ・ヤッで転職した方がいい場合もあります。でも個人が決めることなので、ここではどちらがいいということではなく、ベンチャー企業に転職する際に知っておいた方がいいことを記載します。

大きな会社に勤めていると様々な理不尽なことに遭遇します。正しいことをやろうとしている人、本来やらなければいけないことが分かっているのにできない人、このような人たちほど、大きな会社でまかり通る矛盾に我慢ができなくなってきます。

ベンチャー企業にはこのような理不尽なことはありません。なぜでしょうか?理不尽なことやデタラメをやっていると会社がつぶれるからです。ベンチャー企業には、大企業でよく見かける偉そうなことを言って何の貢献もしていない人や理不尽なことをのたまっているだけの人を雇っていられる資金的余裕がありません。また、大企業ではよく、「うちの会社の製品はデザインがダサイから売れないんだよ」などと他部署のことをコソコソ批判します。仕事が終わった後の飲みの席でも、他人の人事や上司の悪口ばかりです。しかし、ベンチャーでは批判している場合ではなく、自ら改善に取り組まなければなりません。なぜなら、全員が戦力として働かなければ、会社がつぶれてしまうからです。ベンチャー企業の社内の飲み会では、人のかげ口がとても少ないです。

大企業を経てからの方が、最初からベンチャーに就職する人より、ベンチャーのよさは理解できると思います。

しかし、ベンチャー企業に転職するには覚悟が要ります。恐れおののく必要はありません。向上心を持ち、まじめに一生懸命やれば十分やってゆけます。ただ時々、大企業で活躍した人がベンチャー企業に転身してきたときに、指導してやろうという姿勢で入る人がいますが、これはダメです。大企業とベンチャー企業では、会社の規模によって役に立つスキルセットが全く異なるからです。大学を卒業して、超一流企業に入社した人でも、ベンチャー企業で通用するかどうかはわかりません。ベンチャー企業にいると、成果を上げることができるかどうかは、学歴と関係ないことがよくわかります。ベンチャー企業の成果とは、会社の収入を増やすこと、支出を抑えること、お金を調達すること、で、これに直接的・間接的にいかに貢献できるかが大切です。

ベンチャー企業といっても、数人規模から100人規模、会社のやっている事業や経営者によって様々ですから、一概に括れないのですが、以下に、一般論としてベンチャー企業に転身する前に知っておいた方がいいことを記載します。

<リスクを知る>

一生懸命やっても、会社の資金が足りなくなり、辞めざるを得ないことがあります。一般的にベンチャー企業は、特に創業3年~5年くらいまでは製品・サービス力が弱いので、社員を賄ってゆけるだけの売上が上げられないことがあります。例えばベンチャーキャピタルから資金調達をした会社は、人を雇って、製品・サービス力を強化して、がんばって売上をつくって、毎月黒字するまでの赤字資金を調達するわけですが、世の中にないような製品やサービスをやろうとするベンチャー企業は、計画通りに売上が立たないことの方が多いです。どれくらい売れるかが読めないのです。試行錯誤で顧客ニーズに寄り添ってゆくため時間がかかります。よって、黒字になる前に資金が乏しくなることがあります。社員は皆一生懸命やっても、お客さんが買ってくれなければ売り上げは思うように立たないですね。このようなことがベンチャー企業ではあり得ます。上場したベンチャー企業であればまず大丈夫ですが、創業間もないベンチャー企業ではリスクがあります。このようなリスクがあることをわかった上で転身してほしいと思います。

<ベンチャー企業は何が大変なのか?>

大企業で一生懸命やってきた人であれば、ベンチャー企業の大変さにも十分対応できます。何が大変かというと、ルールや「こうしたらうまくいく」というしくみができていないことです。ですから、上司の指示に従って一生懸命やるというのではなく、自分で考えて行動して成果を上げることが必要です。人手も足りないので、面倒なことも自分でやらなければなりません。でも、向上心を持って懸命にやる人であれば大丈夫です。労働時間は会社によって様々ですが、一般的に、大企業とあまり変わらないと思います。

<ルール(規則や手続き)が先ではない>

大企業から転身してきた人が、時にルール造りを優先しようとしますが、適切な場合とそうでない場合があります。50人規模の会社でルールがない場合はルールを創った方がよいですが、10名程度であれば、最低限のルールで十分で、それ以上はかえって仕事の妨げになります。10人規模の場合は、一般的にはまだ知名度、製品・サービス力が弱いので、自社製品・サービスを売れるようにすることが最優先課題です。大企業の慣習をこの規模に持ち込むのはよくありません。

<経営層・幹部で迎えられた人>

また、経営層・幹部層として大企業から転身してきた人には、サラリーマンのクセで自社を評論する人がいますが、評論している場合ではありません。また、自分の処遇に文句を言ってはいけません。社員の処遇をもっとよくするために経営成績を向上することが幹部の責任だからです。文句を言う側ではなく言われる側であることを認識する必要があります。

<リスクや大変さの代わりに、やりがいは圧倒的に高い>

大企業にいた人なら特に感じられると思います。自分たちが開発した製品やサービスを世の中の人が使いお金をもらえること。苦難を乗り越え達成できたこと。少人数ですから、会社の浮沈は全員の双肩にかかっています。だからこそ、社員一人一人がいろいろと試行錯誤し、皆で協議して行動した結果がダイレクトに跳ね返ってきます。大企業では完全分業ですから、自分がやった感も薄いですが、ベンチャー企業ではやりがいが大きいことは間違いありません。

<自分の能力はベンチャー企業にいた方が圧倒的に磨かれる。>

自分で考え行動し、社長と直に話し、社長に直接提案することが多くなります。上司に言われたことだけをこなすのではなく、毎日考え行動する。試行錯誤を繰り返す。自分の担当業務以外、すなわち、開発、マーケティング、営業なども理解してゆかなければなりません。最初はよくわからなくても向上心のある人はこれを毎日続けるので、能力は圧倒的に高まります。筋肉質になり、感覚が研ぎ澄まされます。そして最後までやりぬこうとする気持ちがある人であれば、例え会社が資金的に厳しく辞めることになっても、別のよい転身先がみつかるか、自分で起業する道が開けます。

他にもまだまだあると思いますが、取り急ぎ、本日思いつくことを記載しました。

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