toggle
2016-02-26

ストックオプションはどれくらい発行したらよいのか?

japanese-style_00064
ストックオプション。

役員や社員に発行している会社が多いと思いますが、上場を目指す未上場の会社がストックオプションを発行する時に、はて、どれくらいの数を割り当てたらよいのか?迷うこともあると思います。

本日は、ストックオプションをどれくらい発行したらよいのか?について整理します。
なお、ストックオプションの仕組みや、税制適格の要件などは今回は割愛します。

ちょっと本題とは逆行する話ですが、ストックオプションを使わずにやるという考え方もあり、それはそれでよいと思います。上場してお金が手に入ってしまい辞めてしまう人、辞めてほしい人がストックオプションを持っているため会社に居座り、上場したらたくさんお金を受取って周囲に悪影響を与えてしまう場合、などなど、難しい面もあるからです。

ですのでストックオプションを使うとしても、ほどほどに、というのがよいかもしれませんね。

ストックオプションの発行枠

さて、上場を目指す場合、上場までのストックオプション発行総数には目安があります。事実上、大量には発行できないと思います。

オフィシャルにはどこにも書いておらず、明確な線引はないと思いますが、発行済株式数の15%くらいまでが関係者のコンセンサスのような気がします。あまりストックオプションが多いと、上場する時に一般投資家が嫌がる事情があります。上場後に大量のストックオプションが行使されて株式がドドっと増えたりしたら、1株当たりの価値が下がり、株価が下がってしまいますからね。

個人的には、上場までに発行済株式数の10%前後くらいまでを目安に考えています。
これなら上場審査でおかしなことにはならないと思うからです。

ストックオプションの割当先と考え方

次にストックオプションを割り当てられるのは誰か?ということです。
ストックオプションには税制適格と非税制適格の2種類あるのですが、一般には税制適格を使います。税制適格はいくつかの要件があります。その中で税制適格ストックオプションを渡せるのは、役員と社員など、その会社と子会社に属する方に限られています。
ちなみに、創業社長など、株式シェアを30%以上持っている方は、税制適格ストックオプションの対象外です。

ストックオプションの使用目的には複数の考え方があると思います。
・他の会社に行けばもっと給料がもらえるのに、低くてもベンチャーに転身される方がいます。このような方々に対して渡すという考え方。
・超有能な人材やCxOを会社に引っ張るための手段の1つ。
・潜在的株主として、会社の全体を考えながら業務に励んでもらうため。

誰にどれくらい割当てるかについてもいくつか考え方があります。
・ストックオプションを発行するまでの間の会社への貢献に応じて。
・創業期メンバー全員に一律。
・今後の活躍への期待。
・役職別。

個人的には、今後の活躍に期待、という要素はあまり加味しないか、ほどほどに、でよいかなと思います。将来、会社が大成功した時に、当初は期待されながらも成果を上げなかった人が多額の利益を受け取るのは、ちょっとどうなのかな?と思うからです。

また、給与水準の低い時期である創業期、成長期のメンバーにのみに提供するということも考えられますし、上場準備に入ってから入社したメンバーにも、上場後の企業成長のインセンティブとして提供する、ということも考えられます。

会社ごとに事情が異なりますから、何が正解ということはなく、独自に考えることになると思います。

1人当たりどれくらいの数が相場なのか?

では、誰に何株分、が相場なのでしょうか?
私の経験および推測で言うと、上場までに1人当たり平均、発行済株式数の0.1%くらいではないかと思います。上場前に100人くらいの会社規模で全員が持っているとすると、10% ÷ 100人で、丁度それくらいの計算になります。時価総額100億円ですと0.1%で1,000万円の価値で、行使価格との差額で数百万円の利益にはなると思います。

例えば、上場するまでに3回ストックオプションを発行したとします。創業期、成長期、上場準備期。1回に発行するストックオプションの量ですが、10%のうち、5%を人材引き抜き用にとっておくとすると、使えるストックオプションは残りの5%。5%を3回で割ると1.6%くらいです。

しかし、会社は事業の進捗とともに増資=新たに株式を発行、することが多いので、分母となる発行済み株式数は時を追うごとに増えてゆきます。ですので、創業期は2.5%くらい使っても大丈夫と思います。つまり、2.5%を何人に分配するか?という計算になると思います。創業期は人数が少ないので1人当たりの割当数が多くなり、回を追うごとに社員が増え、1人当たりの割当数は小さくなる、ということが多いと思います。一般に、会社の成長とともに給与も上がってきますので、給与とのバランスで言えば、後半でストックオプションを受け取る人は少なくても仕方ないかな、と思います。

成果を挙げている方や、ぜひ居てほしい方には、毎回ストックオプションを渡すやり方もあります。

ただ、もらう側の社員で、ストックオプションの意味や経済的価値を理解していない方も結構いると思います。この辺りは上手に伝える必要があるのですが、実際、私もちゃんと伝えられているかどうか、正直わからないところでして。。。w

関連記事