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2016-01-05

起業時の資金調達④ 事業構想の伝え方

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前回の続きです。

創業期にベンチャーキャピタルが投資する場合の視点、
前々々回、主な視点として3つ挙げました。

・起業家の起業前の経験や実績
・周囲が協力したくなるような人柄
・事業構想

今日は「事業構想」について考えてみたいと思いますが、この段階で重要なことは、構想そのものの詳細設計より、「自身が描くプロダクトと事業の将来像を、相手にわかる言葉で伝えること」と思います。

 

どのように話したらよいか?

まだ、プロダクトや事業構想を話す場数を踏んでいないない場合、どうしても自分の言葉で一方的にしゃべってしまいやすいですね。

重要なことは、

・プロダクトについては、顧客から見て何が良いのかを話す。
・相手の言葉で話す。
・類例や例えを用いる。

で、この3つを念頭に、20分くらいで話す内容を、何度も何度も練ることが重要だと思います。

高校生でもわかるように、話す順序、内容、言葉を何度も何度もシミュレーションすることをお勧めします。


残念な話し方

私はこれまで、多数の起業家から事業の話をお聞きする機会がありました。しかし、プロダクトの内容も事業構想も、何を言っているのかよくわからないことが少なくありません。理由は、起業家が自分の言葉で話してしまい、かつ、自分にとって当たり前のことを省略してしゃべっているからです。

相手は背景も市場環境も何も知らないという前提で話さなければいけません。かといって、たくさん伝えたいあまり、話が長くなってしまい、相手に飽きられてしまうことがあります。そこで、わかりやすく、かつ、簡潔に伝えるために、話す内容をよく推敲する必要があると思います。
では具体的にはどのように話したらよいのでしょうか?


どうしたらよいのか?

プロダクトについては、顧客目線で話すことをおすすめします。想定顧客が潜在的に抱えている問題や、きっと顧客が喜ぶであろうこと、です。もし「顧客を主語にして話す」ことができれば、かなり理解されやすいと思います。

「自分たちは何ができる」よりも「顧客がなぜ喜びそうか」を、
「自分たちは何をやる」よりも「自分たちはなぜやる」
を話すと相手の共感と賛同を得やすいと思います。
逆にこれがすっきりと語れない場合は、語ることができるようになるまで考えを深めてもいいかもしれません。

時間は20分を目安に考えます。20分ですべてを収めるには、話す内容を絞り、何を強調するかを決め、順序立てなければいけません。この絞り、強調、順序立てが、今後、事業を創る上でも非常に重要なことだと思います。


伝えることは強力な武器となる

よく、「共感してくれる人、事業に賛同してくれる人から出資を受けたい」と言う方がいますが、もしこの意味が、「自分の言うことをわかってくれる人」という意味であれば危険と思います。相手が理解できるように話す努力をした方がよいと思います。ファイナンス活動はマーケティング活動。自分たちの株式の将来価値をつたえなければなりません。

逆に、話をすることで相手を次から次へと引き込んでゆけるように努力しなければなりません。引き込んでゆくと当然、協力者がどんどん増えます。
このような気持ちがないと、プロダクトすら独りよがりになり、結局顧客に受け入れられない、という危険があります。

折角の良いプロダクトも構想も、相手に伝わらなければ意味がありませんよね。この段階のファイナンスは、プロダクトと事業イメージを、どこまで相手と共有できるか、にかかっています。

あまり自信のない方は、ピッチイベントなどで他の起業家の話を聞くとよいかもしれません。
話を聞いていて、上手な方からも、そうでない方からも、学べるものはあると思います。

今後もたくさん、何度も何度も、プロダクトや事業構想を説明する機会はあります。わかりやすい説明は、多数の協力者を引き込み、将来にわたって起業家の強い武器になり続けることは間違いありません。

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