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2015-09-04

ベンチャー企業の事業計画で考える3つの視点

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事業計画を立てる意味があるのか、ないのか、がよく議論されます。

Google

「How Google Works」によると、Googleは未上場時代から事業計画というものを持たないということです。

スマートクリエイティブと言われる有能な人材たちが、「世界中の情報を整理する」というミッションに合う様々なプロダクトを考え、試してみて、その中から事業が育ててゆく、という方針。計画的に何かを行うことがないとのことです。

同社の要がスマートクリエイティブを集めることだとすれば、彼らが嫌がる「事業計画」を持たない会社にすることが必要だという考え方。

(以上、How Google Works エリック・シュミット/日本経済新聞出版社から引用)

これができるのは、

・アドワーズという強力なキャッシュエンジンがある。

・世界中の情報を整理するという、揺るぎないミッションがある。

・スマートクリエイティブは、必ず素晴らしいプロダクトを生み出してくれる、という信念がある。

という前提があるからだと思います。

これらはGoogleが類希な素晴らしい会社であることを物語っていますが、一般のベンチャー企業がそのまま同じようにできるかというと少し無理があるかもしれません。

多くのベンチャー企業は、起業家の素晴らしいアイデアをどのように事業として実現するか、というやり方だからです。

もちろん、その実現の仕方において、Googleの企業文化や仕事の進め方は参考になると思います。

事業計画を武器にする

とすると、我々はむしろ事業計画を考え、その考える過程の様々な思考を有意義に使い、出来上がった事業計画を武器にする、という方が合理的かもしれません。社員と会社の方向を共有したり、有能な人材を採用したり、社外のよい応援者たちを巻き込んだりするのに役立ちます。

ただし、経営戦略や事業計画の教科書に載っている作成方法は参考にならないことが多いと思います。

例えば教科書は、市場分析や競合分析からスタートしますが、ベンチャー企業の場合は、市場がまだ潜在的であったり、競合が見えなかったりする場合がとても多いです。既存事業者の製品を代替するようなプロダクトを考えている場合は、競合他者や既存の製品に対する利用者の不満点、を洗い出すことができますが、まだ世の中に類のないプロダクトを考えている場合は、このような分析も容易ではありません。

しかも経営戦略の本は、事業の肝心・要となる顧客とプロダクトについて詳しく触れている本はとても少ないと思います。

では、どのようにしたらよいのでしょうか?

事業計画で考える3点

ベンチャー企業の事業計画の骨格は、以下を考えることだと思います。

第1に、「当社は誰のために何を提供するのか」という事業の定義を、今一度深〜く考えてみる。

第2に、5年後の事業構想からスタートし、その後に、足元で何に集中するか、何に絞るか、を考える。
「1本の映画を撮るように、人生をプロデュースしなさい」というのは、ミス・ユニバースを排出してきたイネス・リグロンさんの言葉です。起業も同じことが言えると思います。

第3に、短期・長期ともに数値化して、定量的に見えるようにしてみる。
これは、イメージを現実に引き直す作業です。

そして、いざ始めると事業計画の前提条件がすぐに変わったりしますので、頻繁に見なおした方がいいと思います。固執せず、見なおしが正しいと思います。

資金調達に使う場合は、この3つの骨格に、お金の出し手が知りたいことを書き加えればよいと思います。

文章を書くプロは、書き終えた後に「書く前の自分を超える」といいます。書いている途中でテーマの解像度が上がり、書く前には思っても見なかった文章が出来上がる。 これと同じことが事業計画にも言えると思います。

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