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2015-08-11

会社は誰のものか?は議論するまでもなく。

今でも「会社は誰のものか?」という議論がなされています。

会社は株主のものか、社員のものか、はたまた、顧客のものか?

結構著名な方々で白熱した議論をしていることがあります。

しかし私は、この議論に違和感をおぼえます。

議論するまでもなく、法律に則って、所有者は「株主」と定義するのが適格だと思います。

そうすると、なぜか「社員は株主の奴隷か!」、「顧客をないがしろにするのか!」という反論が飛んでくるのですが、この反論は全く的を射ていないと思います。

株主のものであれば、株主から経営を委託されている経営者は株主の価値を上げようとします。しかも長期的な株主のために経営するのが本来のあり方です。デイトレーダー、あるいは、短期的な株主のために、短期的に株価を上げる経営を志向するべきではない。

このように考えた時、果たして、社員を奴隷のようにして長期的に株主価値は上がるのでしょうか?長期的な価値を上げるのであれば、優秀な社員に働きがいをもって、長期的に能力を十分に発揮してもらわなければなりません。奴隷のように扱ったり、搾取したりしたら、優秀な人から順に会社を去ってしまいます。いまは優秀な人材はいくらでも転職先はあります。 ですから、社員を大切にしなければ株主価値は長期的に上がりません。

また、顧客をないがしろになどしたら、すぐに売上が減ってしまいます。今の時代、顧客にしっかりと満足を提供し、喜んで頂けないとお金を払ってもらえませんし、顧客はすぐに離れてゆきます。「そうは問屋が卸さない」と言われた、商品を持っている側が強い時代はとっくの昔に終了しました。いまは、顧客がしっかりと支持してくれるプロダクトなりサービスなりを提供し続けないと、とてもじゃないですが会社は長期的に成長できません。

そして、会社を存続させ、社員の雇用を守り、顧客に継続的に価値を提供するためには、利益がどうしても必要になる。何らかの不測の事態が起こっても雇用と顧客を守るだけの蓄え、上げた利益で雇用を増加し、さらなる顧客価値の増大を追求する。利益は会社の存続と成長のためにどうしても必要なもの。結果的には株主価値を上げることになります。

このように考えると、「会社は株主のもの。株主に報いるには、社員と顧客を大切にすることが絶対必要条件」と考えるのが最も自然で、最も筋が通っていると思います。

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