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2015-03-17

資金調達した後も重要なベンチャーファイナンス

japanese-style_00015“Finance”という言葉にはいろいろな意味があります。

資金、財務という名詞の意味だけでなく、出資する、お金を回す、資金調達する、という動詞の意味もあります。

ではでは、ベンチャーのファイナンス、とはどのように定義するのがよいでしょうか?

一般に「資金調達」がフォーカスされますし、ここが極めて重要であることは言うまでもありません。

しかし、調達した後の「投資」、「運用」、「回収」も非常に大事だと思います。

投資?運用??

何か本業以外のことをやるような表現ですね。

ベンチャーの事業をお金で説明してみると
ベンチャー企業の成長とは、簡単にいえば、優れたプロダクトやサービス(以後、「プロダクト」とまとめます)を生み出し、それが世の中に受け入れられ、業績が上がり、企業価値が上がる、ということだと思います。

プロダクトを生み出してから業績が上がる一連の流れを、お金の面から説明するとどうなるでしょうか?

お金を「調達」して、人材に「投資」して、人材に成果を上げてもらうようにすること、つまりお金を「運用」し、そして売上で「回収」する、ということになります。


投資と運用

投資と運用についてもう少し見てみましょう。
事業を進めるために、人材を採用し、オフィスを借りるなど、様々な経費を支払います。これらは全て投資だと思います。

人材を採用した場合、その人にかかるお金は家賃や社会保険料など必要経費を入れると年間で年収の1.5倍から2倍になります。
年収500万円で採用した人材は、1年で800万円、3年で2,400万円かかる計算になります。

大きな投資だと思いませんか?

自社プロダクトで年間1,000万円の利益を出すのは、創業間もないベンチャーにとっては簡単ではありません。いや、単月黒字化さえ永遠のテーマのように感じられることすらありますw。

ですから、安易な人材採用は、お金をドブに捨てることになりかねませんね。

さらに、ビジョンを明確にしたり、戦略を定めて目標を共有したり、役割を明確にしたり、コミュニケーションを図ったり、と、社員が能力を向上させ、成果を上げるように尽力します。これは「運用」と言えると思います。 単に投資するだけでなく、運用をきちんとしなければいけませんよね。


お金の使い方が重要

スタートアップ企業の最も重要な課題は、顧客にしっかりと受け入れられるプロダクトを生み出せるかどうかに尽きると思います。ここにたどり着くまでお金がもつかどうかの勝負。

でも、優れたプロダクにたどりつくには試行錯誤が必要ですよね。リーンスタートアップは、顧客に受け入れられるプロダクトにたどりつくまでの時間を「学習期間」と捉え、その間の人材の才能とエネルギーの無駄使いを最小限にするための教えです。

私にとっては、試行錯誤するのに必要なお金を、極力無駄なく使うことが目標になります。

億単位のお金が手元にあっても、使い方を誤ると、本当にあっという間に溶けてなくなってしまいますからね。でも、必要なことにはお金を使わなければなりませんから、難しいさじ加減です。広告やマーケティングのコストもよく考えずに投じると、何の効果も得られずに終わることがあります。

時として大量に資金調達した会社がうまくいかず、資金調達できなかった会社が立派な会社になることがあるのは、お金の使い方の問題も大いにあると思います。

まず当面の目標は、限られた資金の中で、収入で経費をまかなえるようにすること。あるいは、次の資金調達ができる状況にすること。つまり、黒字化して自家発電で生きてゆけるようにするか、黒字化せずとも、ユーザーの数がガンガン増えるなど、投資家に「ぜひ出資したい」と思われるようなイケてる状況にすること、です。

お金はベンチャーにとって限られた資源ですので、使いどころと節約どころをよく見極めて、たくさん回収できる状態にするまでの道のりを考えることも、ファイナンスの担い手の重要な役割と思います。

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