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2012-06-19

事業会社のベンチャー出資

昔に比べると、事業会社はベンチャー企業に投資することは少なくなりました。子会社化するための投資をする事業会社は多数ありますが、ネットバブルがはじけた後、ベンチャー投資的なマイノリティー投資は少なくなりました。しかし、自社にメリットありと思うベンチャー企業があれば投資することは今でもあります。投資する対象企業規模は、事業会社の方針によって異なりますが、アーリーステージからレーターステージと、様々なステージに出資していることが見受けられます。これはキャピタルゲイン目的ではなく、事業シナジーにより、出資した金額以上に事業会社に利益が見込める、または、同業者に先んじて深い関係になっておきたいと強く思う場合です。よって、投資というより資本提携と言うのがふさわしいです。ただ、単に事業提携しているというだけでは出資に至るのは難しく、双方が通常の事業提携を超えてかなり深い関係になっておきたいという意識が一致した時に成立します。よって、何も取引がない事業会社にいきなり資本提携の話をしてもうまくいかないことがほとんどです。

なお、上場事業会社の場合、15%未満の出資比率で投資することがよくあります。これは、上場会社の連結財務諸表の中で、持分法適用会社に該当するかどうかの判断基準の一つが、出資比率15%だからです。持分法適用会社になると、上場会社側での負担や手続きが増えるため、それを回避するためです。
大手の事業会社ともなれば、決裁手続きもいろいろと複雑なので、資本提携完了まではそれ相応に時間がかかると思います。

事業会社によっては、独自あるいはVCと共同でファンドを造っている会社もあります。これは、事業シナジーがあるベンチャー企業だけでなく、現時点では事業シナジーはないが、今後、事業提携の可能性がありそうなベンチャー企業、あるいは、自社として関わっておきたい事業領域にあるベンチャー企業に投資したい、というニーズに基づくものです。ファンドであるため、キャピタルゲインも狙っていることが一般的です。

また数は少ないですが、事業会社によっては、投資した後、そのお金でその事業会社の商品やサービスを購入するように勧めるような投資をしている会社もあります。

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