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2012-06-08

景気と市況の悪化による心理的ダメージ

 何よりも、景気が悪化すると投資先の業績が悪くなるので、上場を延期する会社が増えるのはもちろんのこと、赤字で資金繰り難になったり、事業計画を大幅に変更しなければならなくなったりと、VCとしては憂鬱な時間を過ごすことになります。この辺りの心理的悪影響が、新規投資への意欲を削いでいる一面はあると思います。
 また、VCは毎年ファンドの決算を行い、ファンドの業績を計算します。監査法人や公認会計士が投資先を1社ずつ評価してゆきます。評価はかなり保守的です。私がVCにいた時、それなりにがんばっていた担当投資先が、特別な事情で特別損失を計上しましたが、監査法人はこの特別損失を理由として、投資簿価を減損するように言われました。ビジネスはうまくまわりつつあるのに、事業の進捗を見ず一過性の損失をもって簿価評価を下げると言うのは、かえってファンド出資者に虚偽を報告することになり、過度に保守的な会計は止めるべきだ、と監査法人の姿勢をたしなめたことがあります。ともあれ、このような悪い環境の中では、投資先の業績悪化や事業計画の大幅変更により、投資先の評価は下がり、結果として決算内容が悪くなります。

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